光華女子学園 様

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小中高等学校全教室にアクティブボードを導入!
板書機能を多用し能動的な授業を展開


学校法人光華女子学園(阿部 敏行理事長/京都府)では、小中高等学校の全教室に教育用IWB「アクティブボード」(販売:株式会社ナリカ)を配備。普通教室のメイン黒板として活用することで新しい授業スタイルの定着を図っている。そこで、導入から活用の促進まで関わってきた竹中章勝教諭に話を聞いた。


導入事例

導入製品
アクティブボード578pro
アクティブボード587proシステム


今から情報技術活用の基礎を
アクティブボードは、教員が作成した教材などのPC画面を電子ボードに投影し、文字・画像・音声・動画などを同時に活用できるのが特長。同学園では中高校が約2年前、小学校は昨年9月から活用している。
導入に際して念頭に置いたのは、すべての教科でICTを効果的に活用して解りやすく能動的な学びを展開できるように、全教室一斉に導入することだった。「なぜなら、IWBは授業で使ってはじめてその魅力や特長が解できるものだからです」と竹中教諭。
また、初めて本格的にICT活用をしながらわかりやすい授業を進めていくために、初期導入時の研修においてはファーストステップでつまずかないことに配慮。「最初は書画カメラの画像をホワイトボードに映すことから。次はIWBを使ってPC画面を提示、今度はその上に書き込んでみるといった段階を踏むことで活用を促してきました」と振り返る。

事実、先生方にインタビューすると、最初は不安があったが、使ってみると意外に入りやすかったという声が占め、「明確にポイントを指示できる」「黒板に板書するのと同じ感覚で使える」など、アクティブボードの操作性には満足しているようだ。
もう1つ、「教育現場でどう使うかを念頭に置いて開発されている」と竹中教諭が評価するのが、簡単な操作でイラストや動画などを組み込んだフリップチャートが作れる付属の教材作成ソフト「アクティブインスパイア」だ。「今までできなかった表現ができることで教員の指導スキルも向上するほか、授業で板書した内容も含めて保存できるので振り返りや教員同士で共有することも可能です」と効果を口にした。

IWBを活用したノートテイキング
こうしたなか、中高の教科「情報」を担当する竹中教諭が授業で重視しているのがノートテイキングの手法だ。「IWBは電子モニターでなくて電子黒板です。ならば、教員は教材を提示するだけではダメで、板書することで授業を能動的に展開して生徒たちの意識を高めていく必要があります」と指摘。また、だからこそ板書機能に優れたアクティブボードを導入した意味があると続けた。
その言葉通り視察した体育祭のポスターを制作する授業では、雑誌の表紙を見本にポスターを構成する要素を問いかけ、図や矢印などを交えてどんどんボードに書き加えていく。教員が手で書くと生徒はノートに書き留める習慣があるため、それだけ視点を集中させることができる。しかも、アクティブボードなら最初は大きく板書してから縮小することで、思考過程を書き込めるスペースを確保できる魅力があるのだ。

さらに、生徒にも思考を整理するノートのとり方を意識させている。「つまり、板書を丸写しするのではなく、必要な情報を的確にまとめる力を養うことがねらいです」と竹中教諭。その上で、今後は生徒がアクティブボードに書き込みしながらプレゼンすることにもチャレンジしていきたいと抱負を語ってくれた。 最後に、小中高等学校の教室を足早に見て回った。そこには図表の表示や動くコンテンツで視覚に訴えるもの、板書を積極的に取り入れたものなど、アクティブボードを活用したさまざまな授業がしっかりと日常の中に根づいていた。


(学習情報研究 平成27年5月号掲載)