柳川市立豊原小学校 様

柳川市立豊原小学校 様


分かりやすく深まる授業に向けて、全教科でアクティブボードを活用!


福岡県・柳川市立豊原小学校は、平成25年から学びの場における情報通信技術を活用した教育に取り組んでいる。こうしたなか、普通教室におけるICT活用の推進に大きな力となっているのが教育用 IWB(インタラクティブ・ホワイトボード)「アクティブボード」(販売:株式会社ナリカ) だ。そこで、教員の指導方法から子どもの学び合いまで幅広い機会に活用が進む同校での取り組みを紹介する。

導入事例

導入製品
アクティブボード578pro

決め手はアクティブインスパイア

「魅力ある学校づくり」に向けた教育環境の1つとしてICT環境の整備・活用を進める新谷 裕幸校長。そこで目指しているのは、ICTの特徴を生かした分かりやすく深まる授業の実現や、こうした技術を活用できる子どもたちの育成である。
その中で、他のインフラに先駆けて導入したのが「アクティブボード」だ。なかでも決め手になったと挙げるのが、授業の円滑な流れや説得力を向上する多様な機能を備えた付属のソフトウェア『アクティブインスパイア』の存在だった。
「これは使った人でないと理解してもらえないかもしれませんが、単に教材を提示するだけでなく、授業を効果的に演出する拡大やスクロール、ページを増やすといった操作が自在に行えるなど、初めて触れる教員でも使ってみたいと思わせる機能が備わっていたこと。つまり、授業への効果的な活用のイメージが湧かないと活用を進めるのは難しいものです が、このソフトウェアにはそれがあると確信しました」と振り返る。
その上で、「実際に活用して教員が喜んだのは、残すべきものは板書、それ以外の子どもの思考過程の説明や振り返りなどはアクティブボードを使うといった授業業の組み立てを効果的に仕分けられることでした」と指摘した。


IWB操作で互いの考えを深める
続いて、住吉 主堂教諭による5年・算数の授業を視察。本時のめあては「条件に合うように推論しよう」。ここでは、3人が輪投げをした順位の予想をヒントに、実際の順位がどうだったかを考える問題にチャレンジした。
指導の中で注目したのは、子どもたちが「アクティブボード」の前に集まって、実際に輪投げの操作をしながら頭の中の考えを整理したり、友達の考えを見て理解を深めたりする場面を用意したことだった。見ていると「友達と相談することで早く理解できた」と話す子もおり、電子教材ならではの分かりやすさを効果的に活用している様子が伝わってきた。
また、各自が考えた仮定を発表する際は、実物投影機で撮影した子どものノートをキャプチャして比較提示することで、友達との考えの違いや理解を深めていく場面も演出した。

今から情報技術活用の基礎を
こうした取り組みについて住吉教諭は、「これまではゴールまでたどり着いている子どもの解答を参考にさせることが多かったのですが、アクティブボードを使うことで、その過程ごとに理解した子の意見も提示できるようになりました」と指導上のメリットを指摘。さらに、「どの教科でも子どもたちのノートは思考のプロセスが分かったり、読み解き方が分かったりするもの。それを共有することで、自分のまとめ方で足りないところが分かるなど書く力の向上にも結びついていくと思います」と期待した。
その上で、子どもたちでも扱える操作性が学習意欲を引き出すことに触れ、そうした活動を通して子どもたちがレイヤーやグループ化の概念を持つことは、これから情報技術をより活用して自分の考えを表現していくための大事な基礎になると、「アクティブボード」を活用したこれまでの学習の成果を口にした。

(学習情報研究 平成28年5月号掲載)